・人にどう思われるかが気になる
・人に合わせすぎてしまう
・人目が気になって自由に振る舞えない
など…
これらは、物事を『他人中心』にとらえてしまうことで抱えやすい問題です。
人の気持ちに敏感な方(HSPや内向型気質に多い)、
幼少期から親の機嫌に左右されて育ってきた方などに、特にこうした傾向が多くみられます。
嫌われたくない、見捨てられたくない、傷つきたくない。
そんな思いが強く根付いていることで、つい自分よりも相手優先の言動が増えてしまうのです。
私自身も、まさにこのような『他人中心』思考に陥っていた過去があり、様々な場面で相手優先になっていました。
- 「相手にこう見られたいからこうしよう」
- 「こんなことしたら笑われそうだからやめておこう」
- 「機嫌が悪そうだから言わないでおこう…」
こんな風に、あらゆることが他人の評価や感情などに左右されることで、
自分の思い通りに動くことができなくなっていたのです。
この記事の目次
自分の感情や思いに鈍感になる
相手を優先するあまり、自分の気持ちや意思を抑えてしまう癖ができると、
やがて本来自分が持つ欲求や感情に対して鈍感になっていきます。
人の気持ちに対するセンサーばかりが敏感に働いて、
自分の気持ちに対するセンサーが鈍くなってしまうのです。
この状態が続くと、
自分がどう感じるかより、相手がどう感じるか。
自分がどう思うかより、相手がどう思うか。
という思考パターンが強化されていきます。
その結果、
自分は「辛い」と思っていても、相手の「心地良い」を優先してしまう。
自分にとって「不快」なことでも、相手の「楽しい」を優先してしまう。
そうして「我慢」や「無理」ばかりが積み重なり、
どんどん人付き合いに対する苦手意識が強くなってしまうのです。
他人中心から抜け出すには、自分の本心に忠実になること
私たちは、自分の気持ちや思いを外に出すことで「満足」し、「納得」し、「スッキリ」します。
反対に自分の気持ちや思いを内に閉じ込めたままでいると
消化不良の感情として心の奥に少しずつ蓄積されていき、やがて心や体を蝕むようになります。
ストレスに押しつぶされることなく、また十分な幸せを感じながら生きていくためには、自分の本心を尊重していく必要があるのです。
自分の気持ちや思いに気付き、それを外に表現することができれば、心も体も楽になります。
しかし、他人中心の思考がしみついていると、“自分の本心”というものになかなか気が付くことができません。それだけ感情のセンサーが鈍くなっているからです。
例えば、
本来自分のものではない仕事を頼まれ、「まぁいいか」と引き受けたときでも、
《しばらくしてから》
- 「なんで私(俺)なんだ?」
- 「馬鹿にされているのか?」
- 「悔しい!」
といった思いや気持ちがこみ上げてくることがあります。
このときのタイムラグが長いときほど、
自分の本心に鈍感になっている可能性があります。
また、もしすぐに「これは自分の仕事じゃない。やりたくない」と思っても、
その思いよりも相手の思いや感情を優先して瞬時に打ち消してしまいます。
相手優先の気持ちが強いので、
「この仕事が終わったら引き受けよう」
などといった妥協点もなかなか思い浮かびません。
これが、他人中心の考え方に偏った状態です。
自分の本心に忠実な人は、身に覚えのない仕事を頼まれても即諾することはありません。
違和感を感じるからです。
自分主体で生きている人ほど、他人の思惑よりもその違和感を優先します。
その結果、
「これはやらないことにする」→「断ろう」
もしくは
「これが終わったらやろう」→「そのように伝えよう」
といったシンプルな決断を下すことができます。
そうして自分の気持ちや思いに忠実に生きていくほど、
自分に対する信頼感、ひいては自己肯定感を育むことにもつながります。
小さな感情に気が付き、噛みしめる
自分の本心に忠実になるには、
まず今まで見逃してきた「小さな感情」をしっかり拾っていくことです。
先ほどの例でいうと、
「まぁいいか」と仕事を引き受ける際に打ち消してしまった、
- あまり気が進まないな…
- 断ったら機嫌を損ねるだろうな…
- 嫌だな…
といった自分の小さな感情や思いを、あえて横に流さず噛みしめていきます。
- 自分は「できればやりたくない」と感じている
- 相手の機嫌が悪くなりそうで不安に感じている
- 想定外の仕事を頼まれて嫌な気持ちだ
こうして自分の本心をきちんと受け止めてあげる習慣を持つことで、
小さな感情を拾う感覚が徐々につかめるようになっていきます。
初めのうちは会話の最中に気付いたり拾ったりすることは難しいですが、
この作業を繰り返していけば、徐々に「本当はこう感じている」という感覚が研ぎ澄まされていきます。
しだいに自分の感情にも敏感に気が付けるようになっていくので、とっさの時にも本心が頭に浮かびやすくなります。
自分の感じ方を尊重するほど周りに左右されなくなる
他人中心の考え方であるほど、
何をするにも「相手がどう感じるか」ということで頭の中がいっぱいになってしまいがちです。
他人に左右されずに堂々と生きていくためには、
相手ではなく、「自分がどう感じるか」ということを尊重していく必要があるでしょう。
- 「自分がこうしたいからこうする」
- 「自分がこう思うからこれを選ぶ」
- 「自分がこう感じるからやらないことにする」
こんな風に、物事の選択や決定を“他人に”ゆだねることなく
“自らの意思や気持ち”に基づいて行っていくのです。
そうすれば、「周りの評価や思惑に振り回されている」という感覚はなくなり、「自分の本心に忠実に生きている」と感じることができるでしょう。
その時の満足感や充実感は、自己信頼度を高め、自分が主体となった生き方をより力強いものとします。
他人中心から抜け出して資質をプラスに活かす
「人の気持ちに敏感」という資質を持っていると、
相手のささいな感情や思いに対してマイナスに反応してしまうことがあります。
しかし、その矛先をプラスの面に向けることができれば、
- 相手を快適な状態に近づけるための工夫
- 不快な思いをさせないためのひと手間
といった気配りや配慮にも活かすことができます。
もちろんそうした時にも、
「自分がやってあげたいからやる」
「喜んでほしいからやる」
といった自分の気持ちや意思に焦点を充てた行動をとることが望ましいでしょう。
そうすれば、「自分の気持ちを尊重できた」という満足感を得ることができますし、相手に喜んでもらうことができれば、より前向きな結果を残すことができます。
「人の気持ちに敏感」という資質を自覚しながらも、こうしたプラスの体験を積んでいくことで、自分の気質を尊重していくきっかけにもつながります。
今回ご紹介した内容が、少しでもお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
対人関係において不安や緊張を覚えやすく、実生活で精神的苦痛や疲弊を感じやすい性質や傾向を『シャイネス』といいます。
シャイネスの中には、『内気』や『恥ずかしがり』、『人見知り』といったものも含まれ、それが原因で人付き合いを避けてしまう方は多いとされています。
このオンライン講座では、全14日間のメールレッスン+ワークシートの実践を通して、人に対する緊張や不安を和らげ、安心して人と付き合うための思考法や行動についてお伝えしていきます。
お好きなタイミングでメールを開封していただき、ご自分のペースで実践していただけることが最大のメリットです↓