人前に立つのが怖い。
暗闇が怖い。
高いところが怖い。
人によって、「恐怖」を感じる場面は違います。
前回の記事でもお伝えしたように、そもそも「恐怖」という感情は、外部の危険から身を守るために備わった生存本能の一つです。
ですから、どんな人でも恐怖を感じることはあります。
ただ、恐怖を「感じすぎてしまう」と、震えや硬直などの身体反応が起きたり、行動や挑戦のジャマをしたりと、いろいろな弊害が生じるのも事実です。
昔よりも命が脅威にさらされる危険性が格段に減った現代では、目の前のことにもっと集中できるように恐怖心とうまく付き合っていく必要があるでしょう。
そこで今回は、【恐怖心を半減させる方法】をお伝えしていきたいと思います。具体的なワークもご用意していますので、ぜひ参考にしてみてください。
恐怖心を半減させるには「思慮深さ」が役に立つ
恐怖に打ち克つためには、必ずしも勇敢である必要はありません。むしろ、その反対の性格の方が良いこともあるのです。
恐怖心を抱きやすい人は「慎重」であることが多いですが、この性質をリフレーミングすると「思慮深さ」という長所に置き換えることができます。
思慮深さは恐怖心を和らげる上でとても大きな武器となります。
物事を注意深くじっくり考えて行動することは、恐怖心を和らげることにつながるからです。
例えば、恐怖(危険)を感じる対象についてあらかじめ考え抜いておくことは、安心感を生み、恐怖心を半減させることにつながるでしょう。
「きっとこうなるだろうから○○しておこう」
「○○になったら嫌だから、今のうちに○○しておこう」
このように、起こりうるリスクを事前に想定しておけば、実際に危険な目に遭う可能性を大きく減らすことができますね。
また、怖れが強い場合には、もう少し時間をかけて根本的な解決に臨むことも可能です。
おすすめの方法としては、
怖いと感じるものや場面を紙に書き出し、その理由や内容を細分化していく
という方法です。
具体的なやり方を以下にご紹介します。
《恐怖心を和らげるワーク》
「怖い」と感じることを細分化していくことで、“妄想”や“思い込み”で膨らんでしまった恐怖のイメージを、現実の姿へ縮小していくことができます。
恐怖の正体が明確になれば、具体的な対処法や解決法も浮かびやすくなりますし、怖い気持ちを静めることにもつながります。
ぜひ、この機会に取り組んでみてください。
◇恐怖心を和らげるワーク(3ステップ)
①あなたが「怖い」を感じるものや場面を書き出してみましょう。
例:人前で話すのが怖い |
②それが「怖い」と感じるのはなぜでしょうか?その理由をできるだけ具体的に書いてみてください。
例:失敗するかもしれないから。また頭が真っ白になるに決まっているから。周りに馬鹿にされるに違いないから。 |
③その中にもし「根拠のない決めつけ」があれば、その上に打ち消し線を引きます。その後、残った項目に対して「今できること」を5つ考えてみましょう。
例:失敗して恥をかくかもしれない。
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いかがでしょうか?
人が本当に「怖い」と感じているときは、誰かに「絶対に大丈夫だから」と言われても安心できるものではありません。
しかし、上記のようなワークを通して“自分との対話”を重ねることで、漠然とした恐怖や不安の正体が明確になり、具体的な対処法も見えてきます。
それによって、絶望的に思えていたことにも少しだけ希望が持てたり、場合によってはそれだけで半分くらい恐怖を克服できたりもするのです。
こうした事前準備は、思慮深い人だからこそなせる業だと私は思います。いくら効果があるとわかっても、大胆な人であれば面倒に感じてやらないかもしれないからです。
「危険に備える」ことは、安心感を生みます。また、予期せぬ失敗やトラブルを防ぐこともできます。
もし「〇〇が怖い」と思うことがあれば、徹底的にその恐怖と向き合ってみることをおすすめします。
全ての恐怖がこれで100%消えるわけではありませんが、自分の「思い込み」に気づいたり、本当にやるべきことに意識を向けたりすることはできるはずです。
ここでご紹介した《恐怖心を和らげるワーク》は、PDFファイルとして以下に添付しておきます。よろしければ印刷・保存するなどしてお使いください^^
不安の多くは起こらない
「恐怖」と近い感情に、「不安」があります。
不安に支配されると、「〇〇になったらどうしよう」などと良くない結果を予測し、どんどんネガティブな方向へと考えを膨らませてしまいます。
この不安が強まれば、やがてそれは「恐怖」へと発展し、その対象について過敏な反応を示すようになってしまうでしょう。
しかし、とある研究によれば「心配事や不安の96%は起こらない」という結果が出ており、そのほとんどは妄想に過ぎないということがわかっているのです。
「心配事や不安の96%は起こらない」という研究結果もあるように、
不安のほとんどは妄想に過ぎない。その事実を知ったうえで
・取り越し苦労をやめる
・心配ではなく「今できること」を考える
・「目の前のこと」に集中する
・終わったことをくよくよ考えないといったことを実践するようにしたい。
— てるてる@自分を活かす生き方 (@teruteru_tw) 2019年4月17日
不安を恐怖に発展させないためには、不安がまだ小さいうちにきちんと対処しておくことが大切です。
今回ご紹介したワークは、「不安」に対しても同じように活用することができますので、何か心配事や不安なことがあればぜひ活用してみてください。
自分だけで解消しきれない不安や恐怖、改善したいお悩みなどがあればメール相談が役立ちますので、必要があればご相談くださいね。
それでは、今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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