みんなの輪に入りたいのに入れなくて孤独を感じる…
どうやって輪に入っていったらいいかわからない…
こんな寂しさやもどかしさを感じたことはないでしょうか?
一口に『輪の中に入れない』と言っても、
- 人見知りで会話に入るのが苦手
- 色々考えすぎてしまってなかなか一歩が出ない
- 拒絶感、恐怖感を感じて動けない
など原因は様々です。
私自信、これに似た経験を過去にしたことがあります。1対1なら気兼ねなく話しかけたりできても、複数人の輪の中に入ることに関して強い苦手意識を持っていたのです。
注目を浴びることが嫌だったり、周りに委縮してしまったり…自分が情けなくて、強く責めてしまうこともしばしばありました。複数人の輪に苦手意識を持つことは、当然仕事にも支障をきたします。
このような状況をなんとかしたいと思い、いくつかの心理学書を読み漁ったところ、有効な解決方法が見つかりました。
この記事の目次
人の輪の中に入れない原因・心理とは
「人の輪の中に入れない」…と悩む人には、どのような原因・心理があるのでしょうか?
図々しい人だと嫌われないか不安
会話している最中の集団の中に入っていくとき、「図々しい」と思われないか不安に感じることはないでしょうか。
すでに完成されているグループの話し合いに第三者が参加すると、何となく「厚かましい」だとか「空気読んでよ」などと思われるような気がするものです。
しかし、こうした考えはほとんどの場合が『思い込み』です。
逆の立場のことを考えるとわかりやすいかもしれません。自分を含む複数人のグループに、誰かが途中参加してくる。これを不快に思う人は少ないのではないでしょうか。
もちろん、何の挨拶もなしにカットインしてくるような人なら相手にされないこともあると思いますが、最低限のマナーさえ守っておけば特別嫌な思いをすることはないはずです。
「こう思われるのではないか?」という考えが浮かんだら、まずはそれが真実であるかどうかを冷静に見極める必要があるでしょう。
人見知り・コミュ障
人見知りやコミュ障であるというのも大きな原因です。
おそらく多くの人はこの原因に当てはまるのではないでしょうか。
人見知りは、見知らぬ人に気軽に話しかけられないシャイな性格のことをいい、心理学では「シャイネス」と呼ばれます。
コミュ障は、コミュニケーション全般が苦手で、それをコンプレックスに感じていることをいいます。
こうした人見知りやコミュ障の自覚がある方なら、人の輪に入るのは簡単なことではありません。
「注目されたくない」「うまく会話できるかわからない」
こういったネガティブな考えが浮かび、強い緊張や不安を感じることもあるでしょう。
拒絶感がある場合は不安障害や対人恐怖の可能性も
もし人の輪に入ることに対し、拒絶感や恐怖感などの特別な心理状態になる場合は、『不安障害』や『対人恐怖』である可能性があります。
不安障害とは、日常生活の全般において漠然とした不安を常に持ってしまうという障害です。
そして対人恐怖は、特に人間関係において不安や恐怖感を感じる疾患で、不安障害の1カテゴリーだとされています。
新しい人の輪に入っていくことには誰でも緊張するものです。
しかし、すでに顔見知りである人たちの輪に入るときも異常なほど緊張したり、拒絶感や恐怖感を感じたりするのであれば、それは普通の状態とは言えません。
たとえば不安障害であるかを見分けるには、以下のようなチェックポイントを使います。
- 落ち着きのなさ、緊張感、神経の昂り
- 疲れやすい
- 集中できない
- イライラする、怒りっぽくなる
- 筋肉がこわばる感じがする
- うまく寝付けない、寝てもすぐに目が覚める、熟睡できない
下記6つの症状のうち、3つ以上当てはまり、日常生活に困難が生じているなら要注意です。
厚生労働省のページで、くわしい治療法などが確認できます。
人の輪の中に入れないときの対処法
では、人の輪に入れないときに自分でできることはどんなことがあるのでしょうか。
以下に、私が実際に試して効果的だった対処法を3つご紹介します。
「考えない」ことを意識する
まず大事なのが“考えすぎない”ということです。
なぜかというと、考えれば考えるほど動けなくなってしまうことが多いためです。
人の輪に入れないのは、
- 「どうやって話しかければ自然かな?」
- 「ここで話しかけたら変な目で見られるかな…」
- 「うまく会話できるかな」
このような思考がぐるぐると頭を駆け巡り、結局は動けなくなってしまうことが多いからです。そして考えているうちに話が移ってきっかけを逃したり、行動する勇気も徐々に薄れてしまいます。
そのため、「話しかけたらどうなるか?」は考えないように意識することが大切です。
ただ周りの状況や最低限の空気を読むことも大切ですので、少し人の会話などを観察する時間はとってもいいかもしれません。
問題なさそうであれば、あれこれと余計な考えが浮かぶ前に話しかけてみましょう。
決めつけをやめる
「決めつけをやめる」というのも大切なことです。
決めつけとは、自分の“固定観念”のことです。
固定観念は小さな頃から少しずつ形成されていき、「これはこういうものだ」という自分の中の常識を作り上げていきます。
この場合の固定観念は、
- 周りの人に好かれなくてはならない
- 上手に会話しなくてはならない
- おもしろいことを言わなくてはならない
- 相手を不快にさせないようにしなければならない
などといった、「~しなければならない」というような思い込みのことをいいます。
こうした決めつけや思い込みがあると、「それに必ず従わなければならない」「これに反する行為は恥だ」と思ってしまい、自然なコミュニケーションをとることができません。
当然、周りに気を遣って生きていかなくてはなりませんし、人付き合いに大きなストレスを抱えることにもなってしまいます。
こうした固定観念は簡単に外すことはできませんが、いくつかのテクニックを用いることで徐々に解除することができます。中でもおすすめなのは『アファーメーションテクニック』です。
固定観念を外すための「アファーメーションテクニック」
聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、自分の固定観念を外す方法に、「アファーメーション」というテクニックがあります。
アファーメーションとは、簡単に言ってしまえば「自己暗示」のことです。
肯定的な宣言や断言を繰り返し、潜在意識(無意識)に働きかけることで、その宣言を現実のものにしていくというものです。
たとえば、
- 「私はみんなに必要とされています」
- 「私は多くの人たちに愛されています」
- 「私はいつも冷静さと落ち着きをもって話すことができます」
- 「私は自信と謙虚さをもっています」
といったような宣言を声に出して毎日繰り返していると、少しずつ潜在意識が書き換えられていき、本当にそのような現実や思考を引き寄せることができます。
アファーメーションの効果的な時間帯は『朝起きてすぐ』と『夜寝る前』です。
この2つの時間帯を利用して、毎日自分で作ったアファーメーション文を声に出してつぶやいてみてください。
そうすることで、少しずつ心に変化が生まれてくるはずです。
セロトニン対策をする
人混みや人の輪に入ることに強い不安や緊張を覚える場合は、普段からセロトニン対策をしておくことも大切です。
突然湧き上がる不安感や恐怖感は、セロトニンが不足して起きている可能性が高いといえるからです。
セロトニンは神経伝達物質の一種で、「幸せホルモン」とも呼ばれている脳内ホルモンです。これが不足すると幸福感や充実感が感じられなくなったり、落ち込みがちになったりします。
セロトニンは主にストレスによって消費されていき、十分な対策ができていないと徐々に不足しがちになります。
セロトニンを増やすには、以下のような方法があります。
- 太陽の光を浴びる
1日15~30分ほど太陽光を浴びるとセロトニンが生成されやすくなります。
日中にできるだけ外に出るようにし、意識して日光を浴びることが大切です。
目の網膜から日光を取り入れることが最も効果的だといわれていますが、間違っても直接日光を見ないように気をつけてください。
- リズム運動をする
同じ動きを繰り返し行うことは、セロトニン神経を刺激します。
効果的かつ簡単な方法としては、「ウォーキング」「軽いジョギング」「ガムを噛む」などが挙げられます。
日光を浴びながらウォーキングをすれば一石二鳥ですね。
- スキンシップを取る
親しい人と触れ合うと、オキシトシンという神経伝達物質が出て、セロトニンの生成を促します。
人でなくてもペットと触れ合うのでもかまいませんし、エステ、マッサージなども効果があります。
また触れ合わなくても、親しい人との会話なども効果的です。
- トリプトファンを摂取する
セロトニンを作り出す材料となるのが「トリプトファン」です。
トリプトファンはバナナなどの食品から摂取することが可能ですし、最近では手軽にトリプトファンを摂取できるようなサプリメントが売られていますので、そうしたもので摂取するもの良いでしょう。
最後に
ここまで、人の輪に入れない原因と対処法についてご紹介しました。
たんに考えすぎて行動できないという人もいれば、心に何らかのメンタルブロックがかかっていて一歩が踏み出せない場合もあることがわかりました。
それぞれの原因によって講じるべき対処は違ってきますが、まずは自分ができそうなことから行動に移してみることが大切だと思います。
今回ご紹介した内容が少しでも参考になれば幸いです。
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