「人の視線が気になる」「見られることにストレスを感じる」
こういったことはないでしょうか。
“人から見られる”ことに対して、ある程度の緊張感をもつことは誰にでもあるようなことですが、拒絶感や苛立ちのような感覚を覚える方は日常生活において大きなストレスを抱えることとなります。
ここでは、こうした他人の視線に対するストレスの原因や対処法を解説していきます。
この記事の目次
人に見られることがストレスになりやすいとき
人に見られることが苦手と感じたり、ストレスを感じてしまうときとは一体どのようなときでしょうか。人の視線が気になりやすい具体的なシチュエーションは以下のようなものが考えられます。
1.人前で話す、発表する
このパターンにあてはまるのが、結婚式のスピーチや演奏会、発表会、スポーツの試合、会議のプレゼンテーション、受験や就職での面接試験などです。
こうした場面は日常生活において頻度が高いものではないため、多くの人が強い緊張とストレスを感じることになります。そのため、この場面である程度のストレスを感じたとしてもそれは特別なことではありません。
2.よく知らない人や異性と会話する
このパターンにあてはまるのが、仕事での会話、近所付き合いや親戚との会話、入学したばかりの学校や入社したばかりの会社での立ち振る舞いなどです。
このような状況は日常的によく発生する状況ですが、やはり多くの人の視線が集まりやすい場面であるため、ストレスを感じることがあります。
- 「つまらない人間だと思われるのではないか」
- 「自分が低く評価されるのではないか」
といった不安を感じることで、必要以上に緊張してしまうのです。
これらは「人見知り」や「対人不安」といった方にも多くみられる特徴で、心理学ではこうした特性を「シャイネス」と呼びます。
シャイネスの改善・克服方法については、以下のレッスンで気軽に学ぶことができます。
3.他人に頼みごとをしたり、自分のしたいことを主張したりする
頼みごとをしたり、逆に頼みごとを断ったり、クレームをつけたり、言いにくいことを言ったり、相手の言動や行動を注意・否定する場面に苦手意識を感じてしまいます。
こうした行動をするときに人から見られることにストレスを感じるのは、相手に不愉快な思いをさせ、「嫌われてしまうのではないか」、「変だと思われやしないか」といった不安が起こるためです。
4.他人のいるところで日常的なことをする
特に珍しいことをしているわけではないのに視線が気になってしまうケースもあります。
混雑している飲食店に入って一人で食事をすることや、大勢の観客の前を横切ることだとか、単に街を歩いているだけでも人に見られているように感じてしまいます。
このパターンでは、とにかく常に「他人から自分がどう見えているか」が気になり、不安になってしまうのです。
これら4つのパターンでは、1でストレスを感じるのが最も程度が軽く、2、3、4と数字が大きくなるにつれ重症といえます。
こうした視線に対する悩みを持つ方は、日常生活のあらゆる場面でストレスを感じてしまいますので、社会生活において生きづらさを感じてしまう原因にもなります。
人に見られるとストレスや苛立ちを感じてしまう原因
人に見られるとストレスや苛立ちを感じてしまうのは、次のような原因が考えられます。
- 自分が他人を見ているから
- 自尊心が低い(見下されている気がする)
- 自意識過剰
- コンプレックスが強い(馬鹿にされている気がする)
人に見られることに苦手意識を持つ人ほど“他人を見ている”傾向があり、意識が自分ではなく他人に向けられています。
他人をそれほど気にしていない人は、“自分”に意識が向けられており、他人の顔や表情を気にすることもありません。
一方、他人の視線にストレスや苛立ちを感じてしまう人は、無意識のうちに「批判されている」「馬鹿にされている」ような感覚に陥り、余計な不安感や苛立ちを感じてしまうのです。
これは自尊心の低さや他人との比較によって生まれます。
さらに、“他人から見た自分を意識しすぎている”こともストレスや苛立ちの原因となります。
実際にはほとんど見られていないようなときにでも、「何か見られている」と勘違いしてしまうのです。体形や顔立ち、立ち居振る舞い、声など自分に何らかのコンプレックスがあるときにこうした症状が強くなる傾向にあります。
本来であれば、美男美女といった傑出した美しさを持つ人の方が人の視線が集まるものですが、コンプレックスを抱える人にとってはそれと同じくらい「注目されている」と妄想してしまっているのです。
人に見られるストレス・苛立ちを感じなくするための対処法
人に見られるストレスや苛立ちを感じなくするには、いくつかの対策を同時に行うのが効果的です。
以下に効果的な対策をご紹介しますので、ぜひできることから始めてみてください。
なぜストレスなのかを深く考える
最も重要なステップであり、原因を探るために重要なポイントです。
自分はなぜ見られることがストレスなのか、何かきっかけがあったのか、どのような場面でストレスや苛立ちを感じるのかを突き詰めて考えましょう。
原因が分かれば、それに応じた対応が可能になります。
また、原因をはっきりさせることで自分を客観的に見ることができるようになるので、自意識過剰や自尊心の低さについても改善が期待できます。
かなり重症で日常生活に支障をきたしている場合は医師など専門家の手を借りるのもよい方法です。
そこまででなければ、紙に書きだす、周りの人に自分について尋ねるなどの方法が有効となるでしょう。
リハビリをして徐々に慣れていく
原因が分かったとしても、いきなり自分を変えていくのは難しいことです。
ごく簡単な思い込みであれば一気によくなることもありますが、そうでない場合は時間がかかることもあります。
そんなときは、改善しようと思った日から「リハビリ期間」ととらえ、少しずつ他人の視線に慣れていく練習をしましょう。
具体的な方法としては、視線に対して拒絶感を感じた時に「これは批判ではなく見守りだ」「みんな仲間だ。自分を見てくれている。」といった言葉を心のなかで何度も唱えるのです。
こうすることで、視線に対しての認識が変化していき、見られてもストレスを抱えることは無くなっていくはずです。
自分を磨いて自信を持てるようにする
自分に劣等感を抱いている人ほど、他人の視線に対して敏感に反応してしまいます。
自分に自信が持てれば、見られていると感じていても「好意的なものかもしれない」と前向きにとらえやすくなります。
自分を磨くというのは外見の話に限らず、資格をとる、ボランティアをするといったことでも良いのです。
大切なのは、嫌なことから逃げるのではなく、毎日簡単なことからでもいいから始めてみるということです。
こうした行動自体が、大きな自信を作り出す材料となります。
人に見られることで動きがぎこちなくなってしまったり、うまく笑えなくなったりするという方は、ぜひ上記に解説したような方法を試してみてください。
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