こころのリセットと回復

深呼吸で仕事を心穏やかに過ごす方法 ~焦りや苛立ちを意識的に抑える~

普段、自分の“呼吸”を意識する機会はあまりないと思います。

しかし、呼吸には人のメンタル面を大きく左右する力があり、うまくコントロールすることで仕事中の焦燥感や緊張、苛立ちを抑え、良い気分で過ごせるようになります。

私の場合は、仕事でトラブルがあったときにはよく焦ってパニック状態に陥っていましたが、呼吸法を意識するようになってからは気分を意識的に落ち着けることができるようになり、取り乱してしまうこともなくなりました。

“呼吸法”というと少し難しく感じてしまいますが、一度やり方を覚えてしまえば誰でも簡単にマスターすることができる方法です。

仕事中に気分が乱れがちな方、もっと平穏な気持ちで過ごしたい方はぜひ最後まで読んでみてください。ちょっとした心がけ次第で、焦りや苛立ちを抑え心穏やかに過ごせる時間が増えるはずです。

気分が乱れやすいときは呼吸が浅くなっている

仕事に没頭していると、知らない間に呼吸が浅くなっていることがあります。

呼吸が浅くなると自律神経の“交感神経”が優位になることで神経質・敏感な状態に陥りやすくなり、ちょっとしたことで気分が大きく乱れやすくなります。

呼吸が浅くなってしまう原因は、他にも以下のようなものが考えられます。

姿勢の悪化

猫背や巻き肩などの姿勢は、浅い呼吸を招きやすくなります。このような姿勢は肺が圧迫されてしまい、深い呼吸をするのが困難になってしまうからです。

猫背や巻き肩になってしまう原因は、PCやスマホといったデジタル機器を使う機会が非常に増えているためで、正しい姿勢を意識しないとどんどん姿勢が悪化しやすくなります。

ストレス過多

“ストレスが多い状態”も呼吸が浅くなる原因です。ストレスがかかると呼吸を管理している“脳幹”という部分が疲労してしまい、うまく働かなくなってしまいます。

また、ストレスで胸部の筋肉が緊張してしまうので、肺が開きにくくなるのも浅い呼吸の原因になります。

体の歪み、筋肉のこわばり

背筋が曲がっている状態、猫背の状態が長くなると、その形に体は歪んでしまいます。

すると呼吸をするための筋肉がこわばり、深く息を吸えなくなってしまうのです。

呼吸が浅いことのデメリット

上記のような原因で呼吸が浅くなると、十分な酸素が脳にいきわたらなくなり、自律神経も乱れがちになります。

浅い呼吸のデメリット
  • イライラする、集中力が欠ける
  • 不安や緊張を感じやすくなる
  • ちょっとしたことに敏感に反応してしまう
  • めまい・貧血状態に陥る
  • うまく睡眠がとれなくなる

このような状態に陥りやすくなり、精神的にも肉体的にも良くない影響を及ぼしてしまいます。

深い呼吸のメリット

深い呼吸を意識して行うことには、たくさんのメリットがあります。

とくに仕事中は人との関わりの中で気分が乱れやすい状況にありますので、深呼吸によるたくさんの恩恵を得ることはとても大切なことです。

緊張状態からリラックス状態へ

「緊張したときは深呼吸した方がいい」と昔から言われるように、深い呼吸には優れたリラックス効果があります。

呼吸には「息を吸う」「息を吐く」の2つがありますが、「息を吐くこと」にはリラックスをつかさどる副交感神経を優位にする働きがあります。

緊張や不安を感じるとき、イライラするときには、とくに「息を吐くこと」を意識して深呼吸することで気持ちを落ち着けることができます。

睡眠の質が向上するから翌日の調子も良くなる

上記に解説したように、深呼吸には優れたリラックス効果があります。

そのため、「寝つきがよくなる」「熟睡できる」といったうれしい効果が期待でき、結果的に翌朝の目覚めや体調にも良い影響を与えます。

朝スッキリ起きられない、どこか気分が優れないといった方は、睡眠の質が低下している可能性があります。

  • 寝る直前までスマホをいじっている
  • 運動する習慣がない
  • シャワーだけで済ませてしまう(湯船に浸からない)

こうした方は、十分に眠っているようで実は熟睡できていない可能性が高く、それが不調につながっているのかもしれません。

寝る前だけでも深呼吸を心がけると、緊張がほぐれて寝つきや熟睡度に良い影響を与えます。

精神が安定する

深呼吸は脳の働きを活性化させ、脳内ホルモンである「セロトニン」の分泌をスムーズにします。

セロトニンが十分に分泌されると、焦りやイライラ、緊張といったネガティブな感情を抱きにくくなり、穏やかな気持ちで過ごせるようになります。

ですから、忙しいときやイライラしがちなときほど深呼吸をし、心を落ち着かせるようにすることが大切です。

脳のパフォーマンスが向上する

深呼吸により脳に酸素が十分にいきわたると、脳のパフォーマンスが向上します。

そうすることで、

  • 情報処理速度の向上
  • 集中力の向上
  • 記憶力の向上
  • やる気の向上
  • 冷静さを保てる

などの効果が期待でき、よりスムーズに業務をこなせることで精神も安定しやすくなります。

深呼吸を身につけるためのやり方・コツ

ここまで、浅い呼吸のデメリットや深い呼吸のメリットを解説しました。

次に、実際に深呼吸を行うときの具体的なやり方やコツをご紹介していきます。

腹式呼吸をマスターする

まずは腹式呼吸をマスターしましょう。

浅い呼吸になっている人は、たいてい“胸式呼吸”といって、胸周辺の筋肉を使って呼吸をしています。

胸式呼吸だと一度に多くの空気を吸えるのですが、肩や首、のどなどに力が入るので交感神経を刺激してしまい、筋肉をこわばらせてしまいます。

一方、腹式呼吸は横隔膜を使った呼吸のことをいいます。

横隔膜は肺を動かす筋肉なので、肩や首など余計なところに力が入ることがありません。また副交感神経を優位にするので素早くリラックス状態にもっていくことが可能になります。


腹式呼吸のやり方

腹式呼吸をするときは、「横隔膜」という部分を意識するのがポイントです。横隔膜は肋骨の一番下に位置する筋肉をいいます。

ここを意識することで、きちんと腹式呼吸ができているかがわかりやすくなります。

慣れるまでは以下のような方法で練習してみましょう。

腹式呼吸の練習方法
  1. 横隔膜に手を当てる
  2. 手をおいたら、まず息をゆっくり深く口から吐ききる(お腹がへこむ)
  3. 次にゆっくりと新しい新鮮な空気を鼻から吸い込む(お腹がふくらむ)
  4. お腹に空気を取り込んだ状態で息を止める
  5. 5秒ほど息をとめたらゆっくりと息を吐き切る
  6. ①~⑤を繰り返す

この動作を5~10回ほど行ってみましょう。

目をつぶりながら横隔膜にエネルギーが注入されるのを意識すると、より深いリラックス効果が得られやすくなります。

仕事中のミスやトラブルによって心が乱れてしまったときは、トイレなどの一人になれるような場所へ行き、この腹式呼吸を実践してみることをおすすめします。きっと心の平穏が取り戻せるはずです。

腹式呼吸のやり方がイメージしにくい方は、腹式呼吸がわかりやすく解説されている動画も参考にしてみてください。

日常的に姿勢を正しておくことも大切

普段の姿勢に気を付けるだけでも、自然と深い呼吸がしやすくなります。

これは、良い姿勢になると胸の部分が開き、しっかりと肺に空気を取り込むことができるためです。

日ごろから猫背、うつむきがちという人は、なるべく意識して背筋を伸ばすようにすることが大切です。

歩いているときに下を向いたりスマホをいじったりする癖がある人は、顎をひき顔をまっすぐに保つ意識を持つだけでも姿勢はかなり改善されます。

習慣化できるまでは紙を貼っておく

深呼吸は、意識的にやらないとなかなか継続できることできることではありません。しかし、バタバタと忙しいときほどこの深い呼吸を意識することに意味があります。

おすすめなのは「紙を貼っておくこと」です。

「呼吸」などと書いた紙を、目のつくところに貼っておくのです。そうすることで、つい浅い呼吸になってしまっているときに気が付くことができますし、忙しさのあまりパニック状態になることも防ぐことができます。

長く息を吐くことで深いリラックス効果が得られる

焦りや苛立ちを落ち着かせるために大切なのが、「長く息を吐く」ということです。

「酸素を取り入れるのが目的だから、しっかり吸わないといけないんじゃないの?」
と思う人もいるかもしれません。

しかし、先ほどもご説明したように、リラックスをつかさどる副交感神経は「息を吐いたとき」に活性化されます。ですので、できるだけ長い時間をかけてゆっくりと息を吐きだすことが大切なのです。

素早くリラックス状態にもっていくためには、

「5秒かけて息を吸う」「10秒かけて息を吐く」

といったように、“息を吸う時間の倍の時間”をかけて息を吐くのが効果的です。


仕事中の呼吸を変えて心の平穏を保とう

徐々に深呼吸のコツをつかんできたら、仕事中の呼吸も深くするように変えていきましょう。

仕事中にはリラックスすべきでないのでは?と思う人もいるかもしれません。しかし、現代は超ストレス社会といわれ、交感神経が優位になりやすい環境にあります。これは情報化社会によって便利な世の中になりすぎたことの代償でもあります。

面と向かって人と正面から対峙する機会が減ったことで、昔なら小さなことに思えたようなことでも現代人にとっては敏感に反応しやすくなっているのです。人見知りやコミュ障に悩む人が増えているのはこうした時代背景も関係していると考えられます。

ストレスが蓄積して爆発してしまう前に、心の平穏を保つための深呼吸を有効に活用することは非常に大切なことです。

人間関係や仕事のストレスを感じたときには、こうしたリラックス法を意識的に取り入れ、毎日ストレスをリセットするようにしましょう。

最後に

呼吸は毎日何気なくするものですが、ちょっとした意識で仕事中の気分を大きく変えることができます。

  • 強いストレスを感じたとき
  • 息苦しさを感じたとき
  • 焦りやイライラを感じたとき
  • 集中力が切れてきたと思ったとき

など…

そんなときに、今回ご紹介した呼吸法を試してみてください。きっと気持ちが楽になるはずです。

これで『深呼吸で仕事中の上機嫌を保つ方法~焦りや苛立ちを意識的に抑える~』を終わりにしたいと思います。

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まとめ

  • 気分が乱れやすいときは呼吸が浅くなっている
  • 呼吸が浅いことにはたくさんのデメリットがある
  • 深呼吸を身につけると『リラックス効果』『睡眠の質が向上』『精神安定』『脳のパフォーマンス向上』などのメリットがある
  • 腹式呼吸を身につけよう
  • 『姿勢を正す』『息を長く吐く』ことが大切
  • 習慣化するまでは紙を貼っておく
  • 焦りやイライラを感じたときは深呼吸を有効活用しよう!
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てるてる(荒木明)
てるてる(荒木明)
HSP・内向型専門カウンセラー。北海道 札幌市在住。 若い頃から繊細で傷つきやすい性格に悩まされる➔弱い自分を否定し続け対人恐怖症・うつ病を経験。自分の気質を受け入れ、心の機能について一から学ぶことで今ではとても生きやすくなりました。 メール相談を通して、一人ひとりのお悩みに対するアドバイスを行っています。 >>詳しいプロフィール
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